【試乗:BMW Z4 M40i】これまでのBMWとは何かが違う?!ピュアスポーツになりたいZ4
話題のBMW Z4に試乗してきた
ゴールデンウィークを利用して、お台場のBMW 東京ベイでいろいろな車を見てきました。
その中で気になった車を紹介します。
BMW Z4はこんな車
Z4は、BMWでは唯一の2シーターのオープンモデルです。
Z3から数えて、今回の新型車で4代目、Z4となってからは3代目のモデルです。
初代であるZ3は、マツダ ロードスターをはじめとしたライトウェイトオープンスポーツの流行を追う形でデビューしたモデルです。
当時は、ポルシェ ボクスター、メルセデスベンツ CLK(現在はCLS)など様々なオープンモデルが誕生しました。
そして、BMW Z4は先代のハードルーフモデルから一転、幌タイプのオープンカーとしてデビューしました。
新型Z4のディメンションは前型に対して、全長が85mm長い4324mm、一方でホイールベースは26mm短い2470mmとなっています。そして全幅は74mm広い1864mm、全高が13mm高い1304mm。ホイールベースを詰めトレッドを広げ、回頭性を高めたモデルとなっています。
試乗をしてみて
今回試乗したのは、Z4 M40iという最上位グレードのモデルです。
こちらは3リッター直列6気筒エンジンを搭載し、340psを発揮するモデルです。
ニュルブルクリンクを7分55秒で走るということなので、M2に負けず劣らずな俊足の持ち主です。
実際に乗ってみると、まず際立つのは乗り心地の良さです。
現代のスポーツカーは乗り心地が良いのは当たり前になりつつありますが、新型Z4も例にはもれず、とても快適な乗り心地です。
これは、駐車場を走るスピードでも感じることができました。
そして、街中に出て走り出して目立つのはエンジン音、排気音の大きさです。
僕は現在同社のM235iに乗っていますが、これと比較しても音の演出は派手で、BMWのオープンカーに乗っているなという実感は十分です。
そして、よくエンジンに注目してみると、同じ直6である35系のエンジンとは回転の勢い、高回転でのパワー感がさらに増た印象です。
これは、後に試乗したM140iでも同様に感じた点ですので、BMWオーナーであれば感じられるところ。旧型のオーナーとしては少し悔しい部分ではあります。笑
そして、ハンドリングに注目を移すと、表題にも書いた通り、これまでのBMWとは一味違う乗り味を感じることができました。
BMWはシリーズを問わず、似た傾向の乗り味を示してきましたが、新型Z4は何かが違うのです。
BMWに共通するのは、基本的にはどの車もクイックでよく曲がりつつも、直進安定性が保たれています。
新型Z4は、この”よく曲がる”のレベルが違うように感じるのです。
上記したようにホイールベースを詰め、トレッドを広げた効能であると推測できますが、大げさに言うと、曲がるというよりも”回る”というような感覚で曲がっていきます。
気持ちよく回るエンジンと相まって、ワインディングで走って見たいと思わずにはいられません。
気になる点
そんな魅力的なZ4も、気になる点がないわけではありません。
それは、オープン走行時の剛性感です。
BMWが作るオープンカーですので、数字上の剛性は必要十分以上の数値を示しているはずです。
ですが、段差を乗り越えた際や、走行中に路面が悪いところなどでは、ブルブルと振動を感じる場面が何度かありました。
この辺は、同じオープンカーでも、ポルシェ ボクスターは段差を越えてもピクリともしない点を考えると、やや物足りなさを感じる点ではあります。
まとめ
最後に気になる点も書きましたが、これは強いて言えばという点なので、総じて言うととても満足度の高いスポーツカーであることは間違いありません。
また、シートデザインを含め、内装の質感は高く、最近のBMWはおしゃれにも気を使うようになったようです。
オープンカーとしては、内装も外装の一部となりますから、ここは嬉しい点と言えますね。
そして、Z4はトランクスペースが幌の開閉状態に左右されず、とても広い空間が確保されています。
これは、工夫すればゴルフバッグも積めそう(確認はできていません)なほど。
兄弟社である、トヨタ スープラも発表され盛り上がってきていますが、Z4も注目の一台ではないでしょうか。
(僕は、まずファーストインプレッションではZ4に軍配をあげたいと思います。)